一般皮膚科
アトピー性皮膚炎

首や手足の関節部分にかゆみのある湿疹があらわれて、悪化や改善をくり返している場合は、アトピーの可能性があります。
アトピーは、アレルギー性の喘息および鼻炎、結膜炎、皮膚炎といった「アトピー素因」や皮膚のバリア機能の低下が原因とされていて、年齢や季節によって症状は異なります。
当院では、保湿などのスキンケア、生活指導、外用薬の使用など、患者さまの症状に応じた治療を行います。
円形脱毛症

円形脱毛症は、頭髪に円形の脱毛が生じる状態です。
症状は患者さまごとに異なり、頻繁に発生する方や、頭部全体に発生するケースもあります。
円形脱毛症の原因は、自己免疫疾患、感染症への罹患、遺伝的な要因などさまざまです。
脱毛部位が小さければ自然に治ることもありますが、大きくなった場合は検査や治療が必要です。治療は薬物療法を中心に行いますが、症状によって異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
主な治療法
- ステロイド治療(外用、局所注射)
- フロジン外用薬
- 内服薬(セファランチンなど)
- 光線療法(エキシマライト)
おでき

おできは毛穴とその周囲に発症する皮膚感染症で「せつ」や「よう」と呼ばれます。
皮膚表面の常在菌である黄色ブドウ球菌などの雑菌が、免疫低下などをきっかけに毛穴に侵入・繁殖することで、皮膚の下に膿が溜まり、痛みや腫れを引き起こします。
初期の段階からしこりのような厚みがあり、数日経つと、中心から膿が出るのが特徴です。
薬物治療で炎症が治らない場合には、膿を出す処置が必要になるケースもあります。
主な治療法
- 抗菌薬(外用、内服)
- 切開
にきび

にきびは毛穴の角質が厚くなったり、皮脂が過剰分泌されることで、毛穴の出口が詰まって皮脂が溜まり、アクネ菌が毛穴の中で増殖することで発症する慢性炎症性疾患で「尋常性ざ瘡」と呼ばれます。
皮脂の分泌が盛んになる思春期以外にも、生活習慣の乱れやストレスなどさまざまな要因によって、皮膚のターンオーバーのサイクルに乱れが生じることが原因とされています。
炎症がひどくなると、にきび跡として残ってしまう恐れがあるため、初期の段階から皮膚科で治療するのがおすすめです。
主な治療法
- ニキビ治療薬の外用(アダパレン、過酸化ベンゾイル、抗菌薬)
- 内服療法(抗菌薬、漢方薬)
- 自由診療(スキンケア指導、イソトレチノイン内服、ケミカルピーリング、レーザー治療など)
帯状疱疹

帯状疱疹は神経に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが活性化することで発症する皮膚疾患です。
症状には個人差がありますが、眠れないほどの痛みが出るケースや、神経痛が長年にわたり残ってしまうケースもあります。
身体の片側にピリピリした痛みや筋肉痛のような痛みが生じ、数日のうちに赤い発疹ができ、徐々に水ぶくれへと変化します。
発症して時間が経つと重症化する恐れがあるため、痛みがある場合はお早めにご受診ください。
主な治療法
- 内服療法(抗ウイルス薬)
※発熱している方や高齢者、汎発性帯状疱疹の方は入院が必要になることがあります。
ヘルペス

ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」によって、唇や口のまわり、性器などに小さな水ぶくれやただれができる病気です。ピリピリした痛みやかゆみを感じたあとに水ぶくれが現れ、やがてかさぶたになって治っていきます。
ウイルスはタオルの共用などでうつり、一度感染すると体内の神経に潜んで、疲れやストレスなどで再発することがあります。早めに治療を始めれば、症状を軽く抑えることができ、再発の予防にもつながります。
気になる症状があるときは、できるだけ早めにご相談ください。
主な治療法
- 内服療法(抗ウイルス薬)
- 外用療法(抗ウイルス薬)
蕁麻疹

蕁麻疹(じんましん)は、かゆみを伴う赤く腫れた発疹があらわれる疾患です。
体調やストレス、食べ物、薬剤などの原因が特定される方もいますが、8割以上の蕁麻疹は原因不明です。
原因がわからない場合は、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などを内服して症状を緩和させます。
自然におさまる場合もありますが、別の病気が原因となっている場合もあるため、まずは皮膚科を受診してください。
主な治療法
- 内服療法(抗ヒスタミン薬、漢方薬、ステロイド)
- 生物学的製剤(ゾレア®)
かぶれ・湿疹

原因物質に直接皮膚が触れることで起こるかぶれが「接触性皮膚炎」です。
また、かゆみや痛みを伴って赤く腫れたり、水ぶくれや発疹ができる皮膚の炎症を総称して「湿疹」といいます。
原因物質は、植物や化粧品、金属、薬剤などさまざまで、それらの慢性的な刺激により皮膚のバリア機能が低下して生じることが多いです。当院ではパッチテストも行なっておりますので、アレルゲンの検索が可能です。
主な治療法
- アレルゲンを回避する
- 外用療法(保湿剤、ステロイド)
- 内服薬(抗ヒスタミン薬)
たこ・うおのめ

足に合っていない靴やヒールの高い靴を長時間履くことで皮膚が慢性的に圧迫されて角質が増大し、足の指や指の付け根あたりの皮膚が厚く硬くなったものが、たこ・うおのめです。
たこは皮膚が厚みを増すだけで痛みは伴いませんが、うおのめは厚くなった角質が芯となって神経のある真皮内に食い込むため、押さえたときに痛みを伴います。中心の角質柱を円錐形に削ることで症状を改善できますが、インソールの使用や靴の調整などで、根本的な原因を取り除くことが大切です。
主な治療法
- 外用療法(角質軟化外用薬)
- 削り処置
爪白癬

爪白癬(つめはくせん)は、爪が白癬菌(皮膚糸状菌というカビの一種)に感染することで、爪の色が白く濁ったり、爪の厚みが増して変形したり、爪がもろく崩れやすくなった状態のことです。
痛みやかゆみを伴わないため、そのままにされる方もいらっしゃいますが、症状が進行すると爪が変形して歩くときに痛みを感じる場合があります。
また、感染した爪の中には大量の白癬菌が存在するため、蜂窩織炎の原因となる場合がありますので早めの治療をお勧めします。
主な治療法
- 抗真菌薬の内服、外用
- レーザー治療(自由診療)
足白癬(みずむし)

白癬菌というカビの一種が足に感染して起こるのが足白癬(みずむし)です。足の裏や指の間に小さな水疱ができたり、カサカサと乾燥して皮が剥けるなどして、強いかゆみが出るのが特徴です。
靴の中や靴下など、足回りの湿度が高いことが原因の場合が多いです。症状がなくなっても白癬菌が残っていることもあり、足拭きマットやスリッパの共有などで感染が広がります。
主な治療法
- 外用療法(抗真菌薬)
白斑症

白斑症は、皮膚の色が部分的に抜けて白くなる病気です。顔や手足などに白い斑点が現れますが、かゆみや痛みはほとんどありません。原因はまだはっきりしていませんが、自己免疫の異常やストレス、遺伝的な体質が関係していると考えられています。
見た目の変化が気になることもありますが、感染することはなく、治療により徐々に改善が期待できます。塗り薬や光線療法など、症状に合わせて対応しますので、気になる方はご相談ください。
主な治療法
- 外用療法(ステロイド、ビタミンD)
- 光線療法(エキシマライト)
掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に小さな水ぶくれやうみをもった膿疱(のうほう)が繰り返しできる慢性の皮膚疾患です。かゆみや皮むけ、ひび割れなどを伴うことが多く、症状が長く続いたり良くなったりを繰り返します。
原因はまだはっきりとは分かっていませんが、タバコ、金属アレルギー、扁桃炎などの慢性の炎症、ストレスなどが関係していると考えられています。関節の痛みを伴うこともあり、皮膚だけでなく全身への影響が出ることもあります。
完治は難しいですが、症状を抑える治療法は多数あります。塗り薬や内服薬、光線療法などを組み合わせて、生活に支障が出ないようにコントロールしていくことが大切です。
主な治療法
- 外用療法(ステロイド、ビタミンD3製剤)
- 光線療法(エキシマライト)
- 内服療法(レチノイド、PDE4阻害薬)
乾癬

乾癬は、皮膚の新陳代謝が異常に早くなることで、赤みを帯びた盛り上がりや、白いフケのようなかさぶたができる病気です。ひじやひざ、頭皮、背中などに出やすく、かゆみを伴うこともあります。人にうつる病気ではありません。
原因ははっきりしていませんが、体質に加えて、ストレスや感染症、生活習慣の乱れなどが関係していると考えられています。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。
治療には塗り薬や飲み薬、生物学的製剤などがあり、症状に合わせて選択します。長く付き合う必要のある病気ですが、コントロールすることは十分に可能です。気になる症状がある方は、早めの受診をおすすめします。
主な治療法
- 外用療法(ステロイド、ビタミンD3製剤)
- 内服療法(レチノイド、PDE4阻害薬)
※生物学的製剤を希望される方は基幹病院へご紹介いたします。
イボ

イボは、ヒトパピローマウイルスというウイルスが皮膚に感染することでできる、表面が硬く盛り上がった小さなできものです。手足によく見られ、痛みはあまりありませんが、場所によっては歩くと痛みを感じることもあります。ウイルスが原因のため、放っておくと少しずつ増えたり、他の部位にうつったりすることがあります。
傷やささくれ、乾燥した肌などからウイルスが入りやすくなるため、日常生活の中でも知らないうちに感染することがあります。治療には液体窒素を使った凍結療法などがあり、回数を重ねて徐々に改善していきます。
気になるできものがあれば、早めに受診して適切な治療を受けることが大切です。
主な治療法
- 治療法
- 凍結療法(液体窒素)
- 内服療法(漢方薬)
※自由診療ではレーザー治療(CO2レーザー、ロングパルスNdYAGレーザー)も行なっています。
形成外科
傷・やけど

ケガなどでできた傷をきれいに治すためには、初期治療が大切です。
傷ができた場合は、形成外科を受診しましょう。
また、やけどは日常生活において多く見られる外傷です。お湯などの液体やアイロンやストーブに接触することで、皮膚組織が損傷します。
やけどをしたらまずは水道水などで冷やしてから、形成外科を受診してください。やけどの程度によっては、軟膏の塗布で改善されることもありますが、重度の場合は皮膚移植が必要となる場合もあります。
主な治療法
- 外用療法
- 縫合処置
傷あと・ケロイド

交通事故やケガなどで、傷あとが残ってしまった場合、形成外科手術で目立ちにくくすることができます。
また、当院ではケロイドに対する治療も行なっています。「ケロイド」とは外傷や手術による傷やニキビなど、皮膚への刺激をきっかけにもとの傷の範囲を超えて大きく増殖した病変です。
見た目の問題以外にも、痛みやかゆみ、引きつれ感が長期間持続することがあるため、症状に応じた治療をご提案します。
主な治療法
- 内服療法(トラニラスト)
- 外用療法(ステロイド外用薬、ステロイド貼付剤)
- 注射療法(ステロイド局注)
- 手術治療
ほくろ

ほくろは、ごくありふれた良性腫瘍の一種で、メラニンを産生する母斑細胞が増殖した状態で、色素性母斑や母斑細胞母斑とも呼ばれています。ごくまれに、「メラノーマ」とよばれる悪性腫瘍の場合もあるため、形が左右非対称だったり、色が変わったり、急に大きくなってきた場合は注意が必要です。
当院では術前にダーモスコープを用いて診断を行い、手術により切除した組織は病理組織学的検査により評価を行います。
また、ごく小さなほくろの場合はレーザー治療で処置を行った方がより術後の仕上がりが目立ちにくくなるため、レーザー治療(自由診療)も行なっております。
主な治療法
- 手術治療(保険診療:皮膚皮下腫瘍摘出術)
- レーザー治療(自由診療)
皮膚のできもの(粉瘤、脂肪腫など)

皮膚によくできるできものに、粉瘤や脂肪腫があります。
粉瘤は、皮膚の表皮が皮下に埋入し、嚢腫(のうしゅ)と呼ばれる袋状の塊を形成したものです。炎症を起こすと赤く腫れて痛みを伴いますので、早めに摘出することをお勧めします。
脂肪腫は、皮下脂肪から発生する柔らかいできものです。多くの場合は良性ですが、ごく稀に悪性の場合や筋肉の下の深い場所に発生する場合がありますので、MRIなどの画像検査をお勧めすることもあります。
主な治療法
- 手術治療(保険診療:皮膚皮下腫瘍摘出術)
眼瞼下垂

眼瞼下垂とは、上まぶたが垂れ下がってくることで、まぶたが開けにくくなっている状態です。
加齢による皮膚のたるみや、まぶたを開ける筋肉のゆるみなど、さまざまな原因が考えられます。
眼瞼下垂の手術を受けると目が開きやすくなり、ものが見やすくなり、目も疲れにくくなります。
主な治療法
- 手術治療(挙筋前転術、尾毛下皮膚切除術)
眼瞼けいれん

眼瞼けいれんは、まぶたの筋肉が無意識に引きつり、まぶたが閉じたり、まばたきが頻繁になったりする病気です。最初は軽いけいれんとして始まり、だんだんと目を開けているのがつらくなることがあります。症状が進行すると、視界が遮られたり、日常生活に支障をきたすこともあります。
原因は明確ではありませんが、神経の異常やストレスが関係していると考えられています。また、加齢に伴って発症することが多く、女性に多く見られる傾向があります。
治療方法には、ボトックス注射や薬物療法があり、症状を和らげることができます。気になる症状があれば、早めに専門医に相談することをおすすめします。
主な治療法
- ボトックス注射(保険適応)
陥入爪・巻き爪

陥入爪・巻き爪は、爪の端が内側に巻いている爪の変形です。
歩行時や運動時に、爪の先端部分が圧迫されて、足の指先に痛みを生じることがあります。また、爪の端が皮膚に食い込んで、皮膚の炎症や強い痛みの原因となることもあります。
治療では軽症なものは爪が皮膚に食い込まないように保護を行い、すでに皮膚の炎症が生じている場合は外科的な処置を行います。
また、陥入爪と似ていますが「巻き爪」と呼ばれる爪の変形もあります。爪全体、特に爪の先端が強くカーブしている状態で、皮膚の障害は比較的軽度なことが多く、その場合はワイヤーなどを用いた矯正治療も行われます。
主な治療法
- 保存治療(テーピングによる保護、外用療法)
- 手術治療(部分抜爪、フェノール法)
- ワイヤー矯正治療(自由診療)
多汗症

日常生活に支障をきたすほど、過剰に汗をかく疾患が「多汗症」です。
多汗症になる原因はさまざまで、原因のわからない「原発性」のもの、内科的疾患・外傷・腫瘍などによる「続発性」のものがあります。
全身にわたって汗の量が増加する「全身性多汗症」と、手のひらや足の裏、脇など身体の一部にのみ汗が増える「局所多汗症」があります。
局所多汗症は保険診療で有効な治療法が多くありますので、患者さまに合わせた治療を選択します。
主な治療法
- 外用療法(腋窩多汗症治療薬)
- 内服療法(プロバンサイン®︎)
- ボトックス注射(保険診療)
わきが

わきが(腋臭症)とは、「アポクリン汗腺」からの汗の成分と皮膚表面の常在菌が混じりあって独特のにおいを発する症状で、においに加えて、衣服の黄ばみが目立つ場合もあります。
性別に関係なく発症する可能性がありますが、アポクリン腺が発達する第二次性徴期に発症するケースが多い傾向です。
外科手術や、注射療法やレーザー治療などで汗を抑える治療を行います。
主な治療法
- スキンケア指導
- 外用療法
- 手術治療(保険診療:腋臭症手術)
自由診療
レーザー治療のご相談
(しみ)

肌が紫外線に当たることで生成されたメラニンは、肌のターンオーバーによって排出されますが、なんらかの理由で排出されない場合にしみになります。
また、ホルモンバランスが崩れることで、一時的に黒色メラニンの生成が高まり、しみが増えることもあります。
一度できたしみを完全に消し去ることは困難ですので、普段から紫外線対策やスキンケアを行い、しみを予防することが大切です。
当院では、しみの原因となる色素を破壊し、自然な色味の肌へ改善を促す「レーザー治療」を行っています。
AGA、女性の薄毛

AGA(男性型脱毛症)は男性ホルモンが関係しています。そのため、男性ホルモンに作用する治療薬(内服薬・外用薬)を使用した治療が必要です。
一方、女性の薄毛や脱毛症はAGAとは異なり、加齢だけでなく、甲状腺疾患や膠原病が原因となっている場合もあります。甲状腺疾患や膠原病の治療には保険が適用されます。
当院では、性別に関わらず、薄毛の原因を特定し、原因に応じた治療をご提案します。
お一人で悩まずにお気軽にご相談ください。
帯状疱疹ワクチン

過去に水痘や帯状疱疹などにかかったことがある方は、治った後もウイルスが体内に潜んでいます。
加齢やストレスなどで免疫機能が低下すると、ウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症する可能性があるのです。
帯状疱疹のワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチン(サブユニットワクチン)の2種類があります。予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、発症や重症化を予防する効果が期待できます。
50歳以上の方は、帯状疱疹ワクチンを受けることが可能です。
2025年度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になります。
にきび

保険診療の範囲で治療しても改善されなかったり、重度のにきびによる顔の赤み、にきび痕、毛穴の開きなどの症状にお悩みの方に対しては、自由診療である美容施術のご提案が可能です。
当院ではケミカルピーリングやイオン導入といった施術をご用意し、お肌の悩みに合わせたメニューをお選びいただけます。お一人お一人の肌悩みに合わせたスキンケア指導も行いますので、お気軽にご相談ください。